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入浴介助の注意点とは?高齢者の入浴で起こりやすい事故と予防のポイント

入浴介助の注意点とは?高齢者の入浴で起こりやすい事故と予防のポイント

介護施設の入浴介助

入浴介助は、利用者さんの体に直接触れるとてもデリケートな仕事です。
しかも、事故の起こりやすい浴室内での介助になるため、職員はさまざまな点に気を配りながら仕事を進めなければなりません。

今回は、介護施設や訪問介護などで行われる「入浴介助」について、起こりやすい事故や介助の注意点、危険を避けるポイントを解説したいと思います。

高齢者の入浴で起こりやすい事故とは?

高齢者の入浴には、どのような危険が潜んでいるのでしょうか。
「入浴介助で起こりやすい事故」について、具体的にみていきましょう。

転倒

入浴介助で非常に発生リスクの高いのが、「転倒」です。

バランス感覚や足腰の筋力が衰えてくる高齢者にとって、床が濡れていてすべりやすい浴室はとても危険な場所です。
また、肌が露出しているため、転倒するとケガが重症化しやすい傾向にあり、万が一打ちどころが悪ければ最悪の事態にもなりかねません。

普段は歩行に問題のない利用者さんでも、浴室内ではくれぐれも用心深くサポートすることが重要です。

高温の湯によるやけど

湯船のお湯やシャワーによる「やけど」も、入浴介助で起こりやすい事故の一つです。
ただ、やけどの多くは、職員の注意が行き届いていれば防くことができる事故です。
湯船の温度は40℃に保ち、かけ湯やシャワーは利用者さんの体に当てる前に、必ず職員が自分の手で触れて温度チェックをしましょう。

また、とくに女性の高齢者の中にはぬるめのお湯を好む方も多く、職員が適温だと思っても相手には熱く感じることもあります。
そのため、職員同士で情報を共有し、利用者さんにとっての適温を把握するよう努めることも大切です。

のぼせ

入浴時間が長過ぎたり、お湯の温度が高かったりすると、「のぼせ」や「湯あたり」を起こしてしまうことがあります。
高齢者にとっては、入浴自体が体に負担のかかる行為のため、入浴前は元気に見えても油断はできません。

高齢者は入浴によって体調が急変する可能性があることを常に念頭に置き、顔色や会話の受け答えなど、入浴中の利用者さんの様子に十分な注意を向けながら介助を行いましょう。

おぼれ

「お風呂でおぼれる」などというと、若い方には信じがたいかもしれません。
ですが、令和元年には520人もの高齢者がおぼれる事故で救急搬送されている、というデータもあります。(※1)

よくあるのは、湯船に浸かっている間にバランスを崩してお湯に沈んでしまう、意識障害を起こして前方に倒れ込み、顔が湯船に浸かってしまう、などの例です。

異常が発生しても、大声を出したり助けを求めたりできない方もいるため、洗い場の利用者さんだけでなく、浴槽内にいる利用者さんからも決して目を離さないようにしましょう。

ヒートショック現象

ヒートショックとは、気温の急な変化により血圧が急上昇し、体にダメージを与えてしまう現象をいいます。

気温の高い場所から低い場所へ急に移動したときなどに起こりやすく、時には心疾患や脳血管疾患などの深刻な状況を引き起こしてしまうケースも。

寒い時期はとくにヒートショック現象を招きやすいため、浴室や脱衣場などの温度差を少なくする工夫が必要です。

入浴介助における事故を防ぐポイント

要介護者の入浴介助

これまで述べてきたように、高齢者の入浴にはさまざまなリスクがともないます。
事故を未然に防ぐために、介護職員としてぜひ知っておきたいポイントをお伝えします。

バイタルチェックや水分補給

肝心なのは、まず入浴前の体調チェックです。
体温・血圧・脈拍などのバイタルチェックをはじめ、顔色や表情などに普段と変わった様子はないか、用心深く観察しましょう。
体調がすぐれない時は無理をせず、手浴・足浴・清拭などに切り替えるのも一案です。

また、水分補給と排泄は必ず入浴前に済ませておきましょう。
水分不足の状態で入浴すると、発汗や体温上昇によって脱水や体調悪化をまねく恐れがあります。

浴室の準備

浴室内は、日ごろからしっかり清掃や消毒をして清潔を保ちましょう。
石けんやシャンプーの残り、床のぬめり等をきれいに取り除くことで、すべったり転倒したりするリスクを減らせます。

また、利用者さんの体が触れるお風呂場のイスや浴槽内の手すりなども、汚れや水垢をきちんと落としておきましょう。
浴室内が汚れていると、転倒などの事故だけでなく感染症の原因になってしまうこともあります。
カビの発生を抑えるためにも、カバーなど外せる部分は外して、裏側もしっかり洗うのがポイントです。

浴槽にお湯をはる時は、お湯の温度にくれぐれも注意しましょう。
温度設定をしていても、必ず自分の手で触れて熱過ぎたりぬる過ぎたりしないか、確認してください。

また、ヒートショック現象を予防するために、できるだけ脱衣場と浴室の温度差を小さくしておきましょう。

入浴中は目を離さない

入浴介助中は、利用者さんからぜったいに目を離さないようにしてください。
のぼせ、おぼれ、転倒を避け、さらに熱中症や脱水などの異常をいち早く発見するためにも、常に一人一人の様子にしっかり目を配ることが大切です。

また、利用者さんの中には普段あまり頻繁にお風呂に入れず、入浴をとても楽しみにしている方が少なくありません。
介護施設では入浴は週2~3回になりますし、訪問介護でもヘルパーが来る日しか入浴できない方もいます。
そのため、入浴すると湯船に長く浸かっていたいと訴える方もいるかと思います。
ですが、あまり長くお湯に浸かっていると高齢の体には負担になってしまうため、適度なタイミングで声掛けをして長湯を予防しましょう。

気を付けたい!入浴後のケア

高齢者の入浴では、入浴後のケアがとても大切です。
湯冷めをしたり体調を崩したりするのを避けるために、注意したい点をご説明します。

体を冷やさないように

高齢者は体が冷えやすいため、入浴後はすぐにバスタオルで体についた水滴を拭き取りましょう。
濡れたままでいると、皮膚の表面が急激に冷えてしまい体によくありません。

使用するタオルは、やわらかくて装飾のないものが望ましいです。
高齢の方は皮膚がデリケートなので、ゴシゴシこすって拭くのではなく、肌の上からタオルをやさしく押さえるようにして拭くのがベストです。

体を拭いた後はすみやかに着衣の介助をし、髪の毛も時間を置かずになるべく早く乾かしましょう。

水分補給を促す

身支度が整ったら、白湯や麦茶などの水分をすすめてください。
夏場は、熱中症予防のためにスポーツドリンクを飲んでもらうのもよいかもしれません。
高齢者は脱水になりやすい上に、入浴をして汗もかいているため、入浴後は必ずコップ1杯の水分を摂ってもらうようにしましょう。

歩行に注意

入浴中、本人も気づかないうちにのぼせてしまい、イスから立ち上がった時などに足元がふらついたり目まいを起こしたりすることがあります。

1人で歩ける人でも、こうしたのぼせの症状があると転んだりぶつかったりしてケガをする可能性があるので、入浴中~入浴後の歩行には十分注意してください。
とくに、浴槽への出入り、湯船の中での立ち上がり、浴室から脱衣場への移動は慎重に介助しましょう。

のぼせは一時的なものなので、症状が軽い場合は安全な場所で安静にしていれば徐々に回復してきます。
ただ、高齢の方は持病を抱えているケースも多いので、少しでも異変を感じたらすぐにナースや上司へ報告しましょう。

ゆっくり休んでもらう

入浴後、水分補給をしたら、しばらくイスに腰かけてゆっくり休んでもらうように促しましょう。
自覚症状はなくても、高齢者の入浴は想像以上に体力を消耗するので、入浴後には十分な休息が必要です。

介護施設やデイサービスでは、リラックスできる音楽を流したり、折り紙や塗り絵、将棋といった、座ってできるレクリエーションをすすめたりして、利用者さんにゆったりと落ち着いて過ごしてもらうようにしましょう。
入浴は、体を清潔にするだけでなく、さっぱりとした爽快感や心地よさを感じてもらうひと時でもあります。
安全に、そして快適に入浴してもらうために、事故防止のためのリスク管理を徹底するとともに、利用者さんの体に合った介助を心掛けていきましょう。
(※1)【参照】東京消防庁「STOP!高齢者の『おぼれる』事故 」
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